ラブホの回転ベッドは絶滅した?!消えた理由は?
2022/05/26
昭和生まれの男子に聞いてみた
ラブホテルならではの設備と言えば?
多分、一番多い答えが
回転ベッド
じゃないでしょうかね。
その世代の人ならみんな知ってる回転ベッド。
他にもいろいろな設備がある日本のラブホは、最近では外国人にもとっても人気があります。
海外にはラブホなんてない国もたくさんあります。
しかし、この回転ベッドが、ある理由で絶滅!という話を聞きましたので、調査してみました。
そういえば最近行くラブホにはないなあ…
ラブホテルの起源は江戸時代
そもそもラブホテルというものは、いつからできたのでしょうか?
ラブホの歴史について、少し語ってみたいと思います。
- ラブホテルは他にも
- ブティックホテル
- レジャーホテル
- ファッションホテル
などという名で呼ばれていることもあります。
実は、日本や韓国特有で、他の国には、性行為のためだけに時間制で部屋を貸すようなホテルはないようです。
ラブホテルの起源はなんと江戸時代までさかのぼります。
茶屋の奥に床が用意されていた「出会い茶屋」や、河原の遊覧船で性行為をした「川舟」が、起源だと言われています。
明治時代に鉄道が開通すると、新橋界隈に待合茶屋が次々とできました。高級な待合は、政財界人の打合せや芸妓遊びなどに、大衆的な待合は庶民が逢引などに利用しました。これがラブホテルの原型だと言われています。
大正時代には、まだ現在のラブホテルのような施設はなく、意外かもしれませんが「蕎麦屋」が副業として、カップルに場所を貸していたそうです。
蕎麦屋の二階は「そういうことのために貸してくれる部屋」と認識されていたらしいですね。
また代表的な蕎麦屋以外にも、そのような形で間貸ししている店舗型商売は存在しました。
家屋が狭く、几帳面で人目を気にし、衛生面に拘る日本人にとっては、海外のようなカーセックスはあまり根付きませんでした。
回転ベッド誕生秘話
40代以上の男性にとって、ラブホ=回転ベッドというぐらい、ラブホテルと回転ベッドは切り離せないものです。
ちなみに、私は三半規管が弱いので、この回転ベッドの回転ですら、少し酔います。
遊園地の乗り物が苦手な方は、私と同じかもしれませんね。
さてこの回転ベッドは一体どういう経緯で生まれたのでしょう?
実は、この回転ベッドは元々、健康器具でした。腰をマッサージするベッドとして誕生したんです。
これにラブホテル経営者やベッドメーカーが着目しました。
ベッド自体を回転させたら?
鏡張りの壁や天井とセットにすれば?
自分たちの行為を見れるなんて、自宅では体験できないエロでは?
という感じでアイデアを出し合い、改良されたんです。
昭和の日本の物作りって、技術もさながら着想がすごいですよね!
1985年「新風俗法」改正
そんなユニークな回転ベッドは、ラブホテルの代名詞に。
アメリカでは日本のラブホテルの設備の面白さが話題になり、写真展まで催されたほどです。
もちろん、回転ベッドの写真もありますよ。
そんな回転ベッドが、どうしてラブホテルからなくなってしまったのか。
それは1984年の風営法改正が原因です。
回転ベッドや1平方メートル以上の鏡がある施設は、ラブホテル(店舗型性風俗特殊営業)とする
と決められました。
そうすると18歳未満の利用や、学校、公園、病院周辺での営業が禁止になります。そうして風営法の元、警察の管轄下になります。
まあ経営者としては、普通に嫌ですよ。
そこで大半の経営者は、回転ベッドや大きな鏡を取り払ってしまい、旅館業法上の「旅館」として届出をしました。こちらだと厚生省の管轄になります。これがラブホから回転ベッドが消えてしまった理由です。
もし、あなたがどこかのラブホテルで、消えたはずの回転ベッドを見つけたら、それは性の文化遺産です。
まとめ
今回は、昭和世代にとってはラブホの代名詞である回転ベッドと、回転ベッドが消えた理由についてお話しました。
新風俗法の施行により、多くのラブホから回転ベッドがなくなってしまいましたが、今残っているものは性の文化遺産として、残していきたいですね。